ゴキブリは約3億年前から生き続けていると言われる昆虫です。
動物分類上は、直翅目・ゴキブリ亜目に属し、一般的に熱帯・亜熱帯に多く生息します。
世界では、確認されているだけでも約3,500種、実際は4,000種以上いると考えられています。
日本では約20種〜40種類が生息していると考えられていますが、衛生害虫とされる住家性の種類はわずかです。
しかし、その繁殖力は強く、生活集団が大きければ大きい程その繁殖力は高まり、成長スピードも早くなります。
日本の風土では温度や湿度にはほとんど関係なく、1年中発生します。
特に、食料が豊富で暖かく、湿気が多くて高いところが、ゴキブリにとって絶好の生息地となります。
言うまでもなく、一般家庭ではキッチンが発生しやすい場所です。
行動範囲を一定に保つゴキブリは、昼間は隠れ家に潜み夜になって動きだします。
そして、ゴキブリの多くは細菌・ウィルスを持っています。
病原性細菌や食中毒の原因になる病原菌を運ぶ媒体にもなり、食品を置くキッチンにゴキブリを繁殖させると、衛生上、深刻な被害を及ぼすこともあります。
特に、人体にも影響があるサルモネラ菌・ポリオウィルス・赤痢菌などを媒介する可能性が高く、慎重な対応が必要です。
もともとはゴキブリの体表についた細菌でも、その体内で増殖し、糞などによって排出され、周囲を汚染することになります。
また、ゴキブリの死骸や糞が原因でアレルギー症状を引き起こすこともあります。
種類
一般的な家屋に生息する種類は、クロゴキブリ・チャバネゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ等が挙げられます。
クロゴキブリ
身体は光沢のある黒褐色。幼虫は赤褐色。
成虫の体長は4〜5pで飛行可能。
寿命は1〜2年。
日本全国に広く分布するが、多くは関東以南で見かける。
一般家屋やアパート・マンションなど、一般家庭に多く生息し、天井裏や床下で発見されることも多い。
時には、便所の浄化槽等にも営巣し、人糞まで食べる。
一度に20〜25個の卵を産み1〜2ヶ月で孵化、十数回の脱皮を繰り返しながら、約1年で成虫となる。
チャバネゴキブリ
身体は艶のない黄褐色。
成虫の体長は1.5p位で、体型は細長い小判型。
寿命は3〜4ヶ月。
羽はあるが飛ぶことはできず、脚で移動する。
全世界の湿熱帯に広く分布し、日本でも全国に広く分布するが、寒さに弱いため寒冷地には少ない。
一般家庭ではあまり多く見かけないかわりに、飲食店やビルに多く繁殖している。
幼虫は8回の脱皮を繰り返し、夏の気温なら2〜3ヶ月で成虫になる。
中には、薬剤抵抗性ができた固体もいて駆除が困難な場合もある。
ヤマトゴキブリ
身体は光沢がない。
成虫の体長は2.5p〜3cm位。
オスはクロゴキブリに似ており、メスは丸みを帯びた体型で羽は短い。
日本に古くから生息する土着種で、関東を中心に北海道から近畿にかけて分布。
屋外で生活することが多いが、一般家庭に生息することもある。
コンクリートの建物には少ない。
ワモンゴキブリ
熱帯種のため温暖な南日本に多いが、暖房設備の整った人家や都市部に分布しつつある。
駆除
雑食性のゴキブリは暖かくて食料がある場所が絶好の生息場所とし、幼虫と成虫が同じ所に住むという特性があります。
ゴキブリを生息させないために、ゴミを放置しないこと・食品を密封管理すること・清掃を励行することが必要です。
また、侵入したゴキブリを生息させない環境づくりも大切です。
ゴキブリ駆除方法としては粘着シート等で個体を捕獲する駆除法がありますが、これはほとんど効果が見込めません。
効果が期待できるのは、殺虫剤による残留処理法と直接処理法です。
また、駆除の前には生息調査を行います。
生息場所や通路になっていそうな所を特定し、生息数の概略を把握します。
それから、その現場に適した駆除方法を選定します。
駆除効果が数ヶ月持続する方法もありますが、ゴキブリは一度全滅させても自然と回復してくるので、定期的な対策が必要となります。
直接処理法:生息しているゴキブリに直接的に殺虫剤を噴霧し駆除。
例)薬剤散布処理・噴霧処理・燻煙処理
残留処理法:ゴキブリの行動範囲に殺虫剤をあらかじめ撒いておく方法。
例)ベイド剤処理