臭気は、発生状況・発生原因・発生源などによりその特性や含有成分が異なっており、また、ガス濃度・温度や水分含有量が異なっているため、その臭気の特性に合った脱臭技術を選ばなければなりません。
主な脱臭法には、換気消臭法、化学的消臭法、物理的脱臭法、生物的消臭法、感覚的消臭法、燃焼法があり、更に、洗浄法、吸着法、消・脱臭剤法などがあります。
実際には、いくつかの脱消臭法を組み合わせて施工することがほとんどです。
換気消臭法
最も基本的かつ原始的な消臭法です。
窓を開けたり換気扇を使ったりして、空気を入れ替えます。
ただし、悪臭の原因に対する根本的な対策ではないため、効果は一時的なものでしかありません。
化学的消臭法
化学的消臭法は、消臭成分との化学反応により悪臭成分を臭わない成分に変えてしまう方法です。悪臭成分を別な物質に変えてしまうのです。
この化学反応には中和反応・酸化還元反応・高温酸化分解反応があります。
市販されている消臭・芳香剤にも、化学的消臭法を用いたものがあります。
現在では、光触媒脱臭法、オゾン脱臭法、プラズマ脱臭法による触媒反応法が代表的な手法になっています。
物理的脱臭法
物理的脱臭法には洗浄法・吸着法・被覆法・希釈法・冷却法などがあります。
洗浄法は、酸・アルカリ溶液・酸化剤溶液を臭気と効率よく気液接触させ、化学反応させることで臭気成分を分解したり、水溶性の臭気成分を水に溶解・吸収させ、臭気成分を除去します。
吸着法は、悪臭成分を消臭成分に物理的に吸着させたり、消臭成分で包み込むことによって臭わなくする方法です。
吸着する物質でよく知られているものに活性炭や空気清浄機のフィルターがあります。
活性炭は、多孔性の物質で、この孔に悪臭成分を取り込んで吸着するのです。
この活性炭は、水処理や大気汚染物質の浄化のほか、ダイオキシン処理にも応用されています。
しかし、悪臭自体をなくしてしまう消臭法ではないので、芳香剤が蒸発したり高温多湿の状態になると、吸着したニオイを再放出してしまうこともあります。
生物的消臭法
生物的消臭法の主な技術には、土壌酸化法・腐植質法・充填塔法・スクラバー法・活性汚泥ばっ気法・空気還元法があります。
生物的消臭法は、生ゴミなどのバクテリアの繁殖によって発生する悪臭に対して、殺菌剤や抗菌香料などを使ってバクテリアの繁殖を抑制する方法と、悪臭成分を微生物(人口酵素)を使って分解する方法があります。
この人口酵素によって分解する方法は、生ゴミ処理機等にも応用されています。
感覚的消臭法
感覚的消臭法には、「マスキング消臭」と「ペアリング消臭」の2つの方法があります。
マスキング消臭従来の消臭法に用いられている方法で、いわゆる臭気操作を行う手法です。悪臭よりも強い芳香剤を使用して、悪臭を感じないようにします。
マスキング消臭剤として代表的なものは、トイレの芳香剤です。
また、ペアリング消臭は、悪臭を良い香りの構成成分として取り込む香料を使用して、良い香りに変えてしまう方法です。
このペアリング消臭は、マスキング消臭に比べて、より優しい香りで消臭効果を発揮することができます。
市販されている消臭・芳香剤は感覚的消臭法が多いですが、これは根本的なニオイ対策にはなりません。
場合によっては元のニオイと相乗して更なる悪臭の原因になってしまうこともあるので使用する際には、注意が必要です。
燃焼法
燃焼法には、直接燃焼法、触媒燃焼法、蓄熱燃焼法があります。
臭気を一定の酸素量(12%以上)と共存状態にし、臭気成分の発火点以上の温度(約800℃)にして燃焼することで、臭気成分を酸化分解するのが直接燃焼法です。
触媒燃焼法は、臭気を一定の酸素量と共存状態にし、触媒を使用して臭気成分の発火点以下の温度(約200〜300℃)で燃焼することで、臭気成分を酸化分解する方法です。
また、蓄熱燃焼法は、脱臭処理後の高温の排ガスを蓄熱体に通し、その熱を蓄熱体に蓄え、未処理ガスをその蓄熱体に通すことで昇温させ、さらに高温にし、燃焼・酸化分解します。中には、蓄熱体に加え、触媒を使用し、燃焼・酸化分解するものもあります。
ただ、この燃焼法は施工場所がかなり限定されるため、一般向ではありません。